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リンゴの育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (難しい) |
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植え付け時期 | 12月上旬~3月下旬 |
収穫時期 | 8月~11月 |
リンゴはこんな果樹
バラ科の落葉果樹。栽培適地は北海道中部以南から九州地方北部(7.2℃以下の低温に長時間あたらないと発芽が揃わない場合がある)。実がなるまで5年かかる(矮性台木苗は3年)。受粉樹は必要(1本で実のなる品種もある)。花芽分化は7~8月頃(花芽は混合花芽)。
リンゴには広い場所がなくても栽培できる、カラムナータイプの品種がある。カラムナータイプの品種は側枝が伸びず、円筒状の樹形に育ち、果実が密生してつくのが特徴。
樹上で果実が成熟してくると、品種によっては果実に蜜が入る場合がある。蜜が入りやすい品種はふじ、紅玉、アルプス乙女などで、入りにくい品種にはつがる、千秋、王林などがある。
品種には、カラムナータイプで1本でも結実する『メイちゃんの瞳』、大果で果肉が赤い『ルビースイート』、蜜が全面に入る『ハニーアップル』などがある。
リンゴの育て方(1) 植え付け
リンゴの苗木の植え付け時期は12月上旬から3月下旬。
苗木は70~80cmの高さで切り返して植える。
リンゴは本来、高木になるので、コンパクトに仕立てたい場合は矮性台木苗を植える。
リンゴには1本でも結実する品種と1本では結実しない品種がある(品種の多くは1本では結実しない)。1本では結実しない品種の場合、他品種を混植して受粉させる必要がある(結実しない組み合わせもあるので注意する)。
リンゴの育て方(2) 人工授粉
1本では結実しない品種の場合、開花したら、花粉をもう一方の品種の雌しべにつける人工授粉をすると、実つきがよくなる。
リンゴの育て方(3) 摘果
結実後、摘果を2回に分けて行う。
最初の摘果は果実の直径が1cmくらいの頃に行い、1花房に1果となるように中心果を残し、それ以外は摘み取る。
2回目の摘果は果実がピンポン玉くらいの大きさになった頃に行い、大果の品種では4~5花房に1果、中果の品種では3花房に1果を残す。アルプス乙女などの極小果の品種では1花房に1~2果とする。
摘果後、果実に袋かけをすれば、病害虫の被害を防ぐことができる。
リンゴの育て方(4) 収穫
リンゴの収穫時期は8~11月。
日に当たって十分に色づいた果実から順に収穫する(袋かけをした場合は、収穫の1ヶ月前になったら袋を外し、日に当てる)。
晩生品種では凍害にあわないよう注意する。
リンゴの育て方(5) 肥料
肥料は毎年、12月に有機質肥料、3月に速効性の化成肥料を施す。
リンゴの育て方(6) 剪定
リンゴの剪定時期は12月上旬から2月下旬。
リンゴは短果枝に良い実がつく。
徒長枝や込み合った部分の枝を間引く、間引き剪定を主体にして、樹冠内部までよく日が当たるようにする。長い枝は先端を1/3程度切り返すと短果枝が発生しやすくなる。
仕立て方には主幹形や変則主幹形、エスパリエ仕立てなどが向く。