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ウメ(梅)の育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (ふつう) |
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植え付け時期 | 12月(温暖地)、3月(寒冷地) |
収穫時期 | 5月~6月 |
ウメはこんな果樹
バラ科の落葉果樹。栽培適地は北海道から九州地方。実がなるまで3~4年かかる。受粉樹は品種によっては必要となる。花芽分化は7~8月頃(花芽は純正花芽)。
ウメはサクラより早く開花し、梅雨の時期に成熟する。ウメには梅干に適する品種や梅酒に適する品種などがあるので、用途にあった品種を選ぶ。
品種には、1本でも結実する小梅の『竜峡小梅』、梅干向きで1本でも結実する『紅さし』、梅酒用の『露茜』、淡紅色の八重咲きで花も楽しめる『花香実』などがある。
ウメの育て方(1) 植え付け
ウメの苗木の植え付け時期は12月(温暖地)と3月(寒冷地)。
苗木は50~60cmの高さで切り返して植える。
ウメには自家結実性のある品種とない品種がある。自家結実性のない品種では受粉樹(他品種)の混植が必要。受粉樹には開花期が同じで、花粉の多い品種を選ぶ。
寒冷地では開花が早いと幼果が寒害をうけやすいので、豊後系などの遅咲きの品種を選ぶとよい。
ウメの育て方(2) 人工授粉
開花したら、自家結実性のない品種や花粉の少ない品種では人工授粉を行う。
花粉の多い品種の花を摘みとって、もう一方の品種の花の雌しべに花粉をつける。
ウメの育て方(3) 摘果
実がつきすぎた場合は、4月下旬頃に摘果を行う。
摘果では、5~10cm間隔に1果を残して、小果や傷果などを取り除く。小梅の場合、通常、摘果は必要ない。
ウメの育て方(4) 収穫
ウメの収穫時期は5~6月。
果実を梅酒用にする場合は、果実がまだ緑色のうちに収穫をする(青ウメ)。
梅干用にする場合は、果実が黄色く色づいた頃に収穫をする。
ウメの育て方(5) 肥料
肥料は毎年、12月に有機質肥料、花が終わった後と収穫後に速効性の化成肥料を施す。
ウメの育て方(6) 剪定
夏季剪定は6月上旬から7月下旬、冬季剪定は12月上旬から1月下旬に行う。
花芽は短果枝によくつく(7~8月頃)。
ウメは枝がよく伸びるので、夏季剪定では、徒長枝や樹冠内部の込み合った部分の枝を間引いて、日当たりをよくする。冬季剪定では、込み合った部分の枝を間引くほかに、長果枝の先端1/4程度を切り返す。先端を切り返すことで、短果枝が発生しやすくなる。
仕立て方は開心自然形などが向く。