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レンコン(蓮根)の育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (難しい) |
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植え付け時期 | 4月 |
収穫時期 | 10月~3月 |
レンコンはこんな野菜
ハス科の野菜。生育適温は25~30℃。地下茎の肥大適温は25℃前後。地下茎は8℃以上で発芽する。
ハス(蓮)の地下茎が肥大したものをレンコン(蓮根)という。家庭でレンコン栽培をするには、水管理のできる栽培用のプールが必要。
ハスとスイレンは似ているが、ハスは生育中に出る葉のほとんどが、立ち葉(水面から立ち上がる葉)なのに対し、スイレンでは、ほとんどが浮き葉(水面に浮く葉)なので見分けがつく。また、ハスの葉には切れ込みはないが、スイレンの葉には切れ込みがある。
品種には、肥大がよく多収の晩生種『備中』、濃桃色の八重咲花が美しい『誠蓮』などがある。
レンコンの育て方(1) 栽培用のプール作り
レンコン栽培をするには、栽培用のプールを作る必要がある。1坪のスペース(約1.8×1.8m)があれば、2株栽培できる。
植え付ける土には、粘土質の土(荒木田土など)や赤玉土(小粒)を使用する。土には完熟した腐葉土を混ぜ、よくこねて使用する。
水管理ができる場所で、木の板を組み合わせて、正方形の木枠(高さは40~50cm程度)をつくる。木枠のカドの1箇所にはあらかじめ、水抜き用の切り込みを入れておく。木枠を組んだら、内側の四隅に板をあてて、地下茎の伸長を妨げるようなカドをなくす。
植え付けの7~10日くらい前になったら、木枠内側にビニールシート(ブルーシートなど)を敷き、その中に深さが25~30cm程度になるように、用意しておいた土を入れ、元肥を投入して、土とよく混ぜる。元肥を混ぜたら、水を入れる(水深は5cm程度)。生育中、蒸発して水が減ったら、随時、水を足す。
元肥にはIB化成など、緩効性の化成肥料(10-10-10)を使用する。量は200g/m²程度が目安。
レンコンの育て方(2) 植え付け
種レンコンの植え付け時期は4月。
植え付ける種レンコンには、観賞用の品種(花蓮)ではなく、地下茎の肥大性に優れた専用の品種(食用の品種)を使用する。
種レンコンは重さが500~1000g、3節程度あって、2~3芽ついているものを選ぶ。植え付ける場所はプールのカド付近にして、芽はプールの内側に向ける(覆土10~15cm)。2株植えるときは、対角線上に植える。
種レンコンの植え付け後、最初は浮き葉が出て、そのあとに立ち葉が出る。
レンコンの育て方(3) 追肥
梅雨明け後、生育状況を見て、葉色が薄いなど、肥料不足の兆候がみられたら、追肥(化成肥料100g/m²)を施す。肥料不足でなければ、追肥は必要ない。
水が汚れる原因になるので、肥料はプールの土中に埋めて使用する。
レンコンの育て方(4) 収穫
レンコンの収穫時期は10~3月。
10月以降、葉が枯れた頃から収穫をする。水を抜いて土中からレンコンを掘り上げる。
越冬させるときは、プールに水を張ったままにして、レンコンを凍らせないようにする。