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クリ(栗)の育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (ふつう) |
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植え付け時期 | 12月上旬~3月下旬 |
収穫時期 | 8月~10月 |
クリの栽培カレンダー
植え付け収穫開花剪定
クリはこんな果樹
ブナ科の落葉果樹。栽培適地は全国。実がなるまで3~4年かかる。受粉樹は必要。クリは雄花と雌花で花芽分化の時期が異なる。雄花は前年の7~8月頃で、雌花は当年の4月頃。花芽は混合花芽。
品種には、渋皮が簡単に剥ける『ぽろたん』、トゲのない『とげなし栗』、他の栗と比べて2倍の大きさの『ジャンボ神鍋』などがある。
クリの育て方(1) 植え付け
クリの苗木の植え付け時期は12月上旬から3月下旬。
苗木は高さ50~60cmで切り返して植える。
自家受粉では結実しにくいので、結実させるには受粉樹(他品種)の混植が必要。
クリは大木になるので、植え付け場所はよく考えて決める。クリは果樹のなかでも耐陰性が弱く、日陰では花芽がつきにくくなるので、日当たりの良い場所を選んで植えることが重要。
クリを栽培するときは、クリタマバチ(新芽に産卵して虫こぶをつくる害虫)に抵抗性のある品種を選ぶようにする。
クリの育て方(2) 人工授粉
クリは雌雄異花で、雄花と雌花が分かれて咲くが、受粉樹が近くに植えてあれば、風媒で受粉するので(花粉の届く範囲は10~20m)、人工授粉する必要はない。
穂状に咲くのが雄花で、その雄花の基部に咲くのが雌花(実がつくのは雌花)。
クリの育て方(3) 収穫
クリの収穫時期は8~10月。
果実は成熟すると、イガが茶褐色になり、裂けて落下するので、落ちたものを拾って収穫をする。
クリの育て方(4) 肥料
肥料は毎年、12月に有機質肥料、3月と収穫後に速効性の化成肥料を施す。
クリの育て方(5) 剪定
クリの剪定時期は1月上旬から2月下旬。
クリは前年枝の先端付近についた花芽から、雄花と雌花がつく新梢が伸びる(前年枝の中間部にも花芽はつくが、こちらは雄花のみ)。
日当たりが悪いと花芽がつかないので、込み合った部分の枝を間引いて、樹冠内部に日が当たるようにする。クリは間引き剪定を中心にする。
仕立て方は変則主幹形や開心自然形仕立てなどが向く。