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ナスの育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (難しい) |
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植え付け時期 | 4月下旬~5月中旬 |
収穫時期 | 6月~10月 |
ナスはこんな野菜
ナス科の野菜。生育適温は22~30℃。暑さには強いが、乾燥には弱い。発芽適温は昼30℃・夜20℃。適正土壌pHは6.0~6.8。毎年同じ場所で栽培すると連作障害が発生するので、4~5年あける。1株あたりの収穫量は30個程度。
ナスは花を見ることで生育状態が判別できる。生育状態が良いときは、花の中央の雌しべが周りの雄しべより長くなる(長花柱花・ちょうかちゅうか)。一方、生育状態が悪いときは、雌しべが雄しべより短くなる(短花柱花・たんかちゅうか)。ナスの花は下向きに咲くため、短花柱花になると、雌しべに花粉がかからなくなり、実がつかなくなる。日照や水、肥料などが不足すると短花柱花になりやすくなるので注意する。
品種には、アクが少なく生でも食べられる『あまうまごちそうなす』、炒め物に向く赤紫色のヘビナス『マー坊』、焼きナスにすると絶品の『庄屋大長』などがある。
ナスの育て方(1) 土作り
畑は使用する2週間前までに耕し、苦土石灰を100g/m²散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。
1週間前になったら、畝を立てる場所の中央に幅15cm、深さ20cmの溝を掘り、そこに元肥として、牛糞堆肥5L/m²、化成肥料(8-8-8)100g/m²、熔リン50g/m²を均一に施して、溝を埋め戻し、その上に幅60cm高さ10cm(1条植え)の畝を立てる(溝施肥)。畝立て後、黒マルチを張る。
ナスの育て方(2) 植え付け
ナスの苗の植え付け時期は4月下旬から5月中旬。
苗を株間50~60cmで植え付ける。
ナスは発芽に高温が必要で、育苗に要する日数も長いため、市販の苗を購入して植え付けるのが一般的。植え付け後、仮支柱を立て、苗を固定する。
種から栽培する場合は、セルトレイに1粒ずつ種をまき、本葉が出たらポットに移植して、本葉7~8枚になったら定植をする。育苗日数は70~80日程度。気温の低い時期は保温して栽培する。
ナスの育て方(3) 仕立て方
苗が成長して一番花が咲く頃になったら、一番花の下の2本のわき芽(側枝)を残し、それより下にあるわき芽は全部摘み取って、主枝と側枝2本を伸ばす、3本仕立てにする。
支柱を合計3本(中心に1本、X状に交差するように2本)立てて、それぞれに主枝と側枝を誘引する。
ナスの育て方(4) 追肥
追肥(化成肥料30g/m²)は実がなり始めたら、2週間に1回施す。
ナスの育て方(5) 収穫
ナスの収穫時期は6~10月。
中長ナスの場合は、開花後15~20日程度、実の長さが10~12cmになったら収穫する。草勢を強めるため、一番果は若どりするとよい。
ナスの育て方(6) 更新剪定
ナスは真夏になると成り疲れなどで草勢が衰えてくるので、7月下旬から8月上旬頃に、株を若返らせる更新剪定を行う。
更新剪定を行う場合は、3本仕立てにした3本の枝に各2~3枚の葉を残し、それより先の枝を切る。さらに、新しい根を伸ばすため、株の周囲30cmにスコップを差し込んで、根を切断する根切りを行う。根切りの後には追肥を施す。
更新剪定後、1ヶ月半程度で秋ナスが収穫できるようになる。
ナスのプランター栽培
プランターで栽培する場合は、容量20Lのプランターを使用して1株を栽培する。