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葉ネギの育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (易しい) |
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種まき時期 | 3月下旬~9月上旬 |
収穫時期 | 5月~11月 |
葉ネギはこんな野菜
ヒガンバナ科の野菜。生育適温は15~20℃。30℃以上は生育が衰える。冷涼な気候を好み、寒さや乾燥に強く、多湿に弱い。発芽適温は15~25℃。発芽の最低温度は1~4℃、最高は33℃。適正土壌pHは5.7~7.4。毎年同じ場所で栽培すると連作障害が発生するので、1~2年あける。
葉ネギは緑色の葉の部分・葉身部(ようしんぶ)を利用するネギで、長ネギのような土寄せが不要で、短期間で収穫できる。葉ネギ栽培には、種を直接、畑にまく直播栽培と苗を畑に移植する移植栽培があるが、初心者には手間がかからず、収穫までの期間が短い、直播栽培がおすすめ。
品種には、京都の伝統野菜『九条太』、周年収穫も可能な多収種『浅黄系九条』、ネギ坊主のかわりに子ネギができる珍しい『やぐら葱』などがある。
葉ネギの育て方(1) 土作り
畑は使用する2週間前までに耕し、苦土石灰を100g/m²散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。
1週間前になったら、元肥として、牛糞堆肥3L/m²、化成肥料(8-8-8)100g/m²を均一に施して、土とよく混ぜ、高さ10cmの畝を立てる(全面施肥)。
葉ネギの育て方(2) 種まき
葉ネギの種まき時期は3月下旬から9月上旬。
条間20cmで種をすじまきにする。発芽後、順次間引いて、草丈10cmになったら株間を3cmにする。発芽には7~10日程度かかる。
葉ネギの育て方(3) 追肥
追肥(化成肥料30g/m²)は月1回施す。
葉ネギの育て方(4) 収穫
葉ネギの収穫時期は5~11月。
草丈が30cmほどになったら(播種後約60日)、株元を3cmくらい残し、刈り取って収穫する。収穫後、追肥を施すと、再び葉が生えてくるので、何度も収穫できる。
移植栽培する場合
葉ネギを移植栽培する場合は、畑の一画を耕して苗床をつくり、種をまき、育苗する。播種後40~60日、苗が草丈20~30cmになったら、苗床から苗を掘り上げる。苗を掘り上げたら、畑に苦土石灰と元肥を施し、高さ10cmの畝を立てて、苗の植え付けをする。
畝に条間30cmで植え溝(深さ5cm程度)を掘り、株間10~15cmで苗を1箇所に3~4本まとめて植え付ける。葉が分岐しているところは土に埋めないようにする。追肥は月1回施し、併せて軽く土寄せをする(長ネギのような土寄せは必要ない)。
葉鞘の太さが8mm(夏季)または15mm(冬季)ほどになったら収穫する。
干しネギ苗を植え付けて栽培する場合
干しネギ苗(干し苗)は葉ネギの苗を乾燥させたもので、7~8月頃になると、種苗店やホームセンターなどに出回る。苗は乾燥させることで、植え付け後の生育が活発になり、よく分げつし、収量も増える。
干しネギ苗の植え付けは8月頃に行う。植え付け前に、苗を長さ15cm前後にカットして、枯れた葉を取り除く。植え付け方法は移植栽培する場合と同じ。水やりは植え付けの4~5日後(発根した頃)にする。収穫は10月以降になる。
自分で干しネギ苗を作る場合は、7月下旬頃に葉ネギの苗を掘りあげて、風通しの良い日陰(軒下など)に吊るし、3~4週間ほど乾燥させる。
葉ネギのプランター栽培
プランターで栽培する場合(直播栽培)は、幅65cmの標準プランターを使用して、条間10cmの2条まきにする(最終株間3cm)。