長ネギの育て方

栽培カレンダー

長ネギの栽培カレンダー 春まき
種まき(関東) 収穫

基本情報

名称ナガネギ、ネブカネギ
画像
長ネギの写真
科名ユリ科
草丈70~100cm
栽培適地日当たりの良い場所で育てる。冷涼な気候を好む。乾燥・寒さに強く、多湿に弱い。耐暑性、耐寒性は品種によって異なる。適正な土壌pHは5.7~7.4。
発芽適温15~25℃。発芽の最低温度は1~4℃、最高は33℃。
生育適温15~20℃。30℃以上は生育が衰える。低温には強く、-8℃でも枯れない。
種まき時期3月下旬から4月上旬
収穫時期12月頃から。最後の土寄せから1ヶ月経った頃。
連作障害あり(1~2年)
収穫量の目安1株あたり250g

植付場所

畝のサイズ苗床の場合、幅(上面幅)60cm、高さ10cmの畝を立てる。本畑の場合、畝は立てない(幅90cmの栽培スペースは必要)。
条間種は15cm
株間種は3cm、苗は5~6cm(下仁田ネギは10cm、分げつの多い坊主不知ネギは15cm)
覆土種は5~10mm(嫌光性種子)

石灰散布量・施肥量

苦土石灰散布量苗床・本畑、共に100g/m2
元肥の施し方苗床の場合、全面施肥。本畑の場合、施さない。
元肥苗床の場合、化成肥料(8-8-8)100g/m2、ようりん50g/m2、完熟牛ふん堆肥2kg/m2。本畑の場合、追肥主体で育てるため不要。
追肥苗床・本畑、共に化成肥料30g/m2(1回あたり)

主な品種

品種
特性
石倉一本ねぎ 長ネギの代表的品種。多収で栽培しやすく食味も良い。
ホワイトスター 生育旺盛で多収。耐湿性や耐病性が強く栽培しやすい。
雷帝下仁田 葉鞘部が太く短い。甘味があり、とろけるような食感。
SUKIYAKI 煮ると甘みが増す。葉も食べられる。
赤ネギ 茨城県の特産。軟白部が赤紫色になる。
羽緑一本太 晩抽性。耐暑性、耐寒性が強い。草丈はやや高め。
春扇 晩抽性。肉厚で食味良好。極多収。
長悦 晩抽性。耐暑性、耐寒性が強い。
さつき姫 坊主不知(ぼうずしらず)ネギ。普通の品種の約2倍の甘み。病気に強い。
足長美人 坊主不知ネギ。肉質が柔らかく甘みが強い。病気に強い。

生態・特徴

中央アジア原産の多年草。長ネギ(根深ネギ)は白い葉鞘部(ようしょうぶ)を薬味や鍋料理などに利用するネギで、生育中、何度も土寄せを行い、葉鞘部を軟白していくのが特徴。日本で栽培されているネギには、長ネギのほかに葉ネギがあるが、こちらは土寄せをする必要はなく、主に緑色の葉の部分・葉身部(ようしんぶ)を利用する。(関連記事:葉ネギの育て方

長ネギの基本作型には春まきと秋まきがある。ネギは葉鞘径5~6mm以上の苗が冬の低温(7℃前後)にさらされると、翌春、とう立ちする(ネギ坊主ができる)。秋まきはとう立ちしやすいので、家庭菜園では主に春まきで栽培するとよい。春まきは3~4月に種を苗床にまいて育苗し、7月頃に苗を定植、12月以降に収穫をする。秋まきの場合は、10月頃に種を苗床にまいて、3月頃に苗を定植、7月以降に収穫する。秋まきには「羽緑一本太」「春扇」など、晩抽性の品種を使用する。春に蕾(ネギ坊主)が出始めたら、早めに摘み取る。

長ネギには、ほとんどとう立ちしない不抽苔性の品種(坊主不知ネギ)もある。品種には「さつき姫」「足長美人」などがある。種は流通していないので、初めて栽培するときは苗を購入する。坊主不知(ぼうずしらず)ネギは分げつするので、株分けで増やす。

苗床の準備

長ネギ栽培では苗を作るため、最初に畑の一画に苗床(畝)を作る。種をまく2週間前までに、苗床となる場所をよく耕し、苦土石灰を適量散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。1週間前になったら、元肥を投入して、土とよく混ぜ、畝を作り、苗床にする。

種まき・追肥

種まきは3月下旬から4月上旬頃に行う(春まき)。苗床に条間15cmでまき溝を作り、そこに種を1cm間隔でまいていく(すじまき)。種は畝の縦方向、横方向、どちらにまいても構わない。発芽には1週間程度かかる。発芽後、草丈5cmになったら間引きはじめ、草丈10cmで株間を3cmにする。除草はこまめに行う。追肥は月1回施す。7月頃、苗が草丈30cm以上、鉛筆ほどの太さ(7~8mm)に育ったら、苗床から掘り上げて、本畑に植え付けをする。

本畑の準備・植え付け

苗を植え付けるため、畑に幅90cmの栽培スペースを作る(畝は立てない)。苦土石灰は植え付けの2週間前までに、畑に適量散布し、土とかるく混ぜておく(植え溝が崩れやすくなるので畑は深く耕さない)。追肥主体で育てるため、元肥を施す必要はない。

植え付け当日になったら、栽培スペースの中央に、幅15cm、深さ20cmの植え溝を堀り、植え溝の壁に、苗を株間5~6cm(下仁田ネギは10cm、分げつの多い坊主不知ネギは15cm)で立てて並べる。株元に根が隠れる程度の土をかけ、厚さが7~8cm程度になるように、植え溝の中にワラを敷きつめる。ネギの根は酸素要求量が大きいため、植え溝にワラを入れて、土の通気性を良くする。ワラが入手出来なければ、かわりに腐葉土・干し草などを使用してもよい。1ヶ月後に最初の土寄せをするまで、植え溝はこの状態のままにしておく(埋め戻さない)。

追肥・土寄せ

苗の植え付け後から収穫までに、合計3~4回の追肥と土寄せを行う。最初の追肥と土寄せは、植え付けの1ヶ月後に行う。株元に追肥を施し、葉の分岐部分のすぐ下まで、土を寄せる(植え溝を埋め戻す)。同様に、植え付けの2ヶ月後に2回目、3ヶ月後に3回目、4ヶ月後に4回目の追肥と土寄せをする。植え溝が埋まったら、その後は、苗の両側から土を盛っていく。葉の分岐部分が土に埋まってしまうと、成長が止まることがあるので注意する。

収穫

最後の土寄せから1ヶ月後、12月頃から収穫ができる。株の側面を掘って、引き抜いて収穫する。春になると、とう立ちするので、それまでに収穫を終わらせる。

土寄せ不要の栽培方法

長ネギ栽培では、土寄せをしないで、葉鞘部を軟白する方法もある。この方法は、マルチを張った畝に穴をあけて、その穴に苗を入れて植え付ける、というもので、植え付け後の土寄せや追肥、除草などの作業が無くなり、大きく労力を軽減できるのが特徴。

この栽培をする場合は、植え付けの2週間以上前に元肥として、鶏ふん600g/m2、油かす250g/m2、過リン酸石灰200g/m2を畑に施し、よく耕しておく(本栽培では追肥はしない)。植え付け前に、幅60cm、高さ20~25cmのかまぼこ型の畝を立てて、黒マルチを張り、さらにマルチの上から苗の植え穴を垂直にあける。植え穴の大きさは、直径3cm、深さ30cmで、開ける間隔は、株間15cm、条間15cmの2条とする。

植え付けには、草丈35cmくらいの苗を使用する。植え穴に苗の根が引っかからないよう、あらかじめ根は短く切っておき、植え穴に苗を落とし込んで、植え付ける。植え付け後、植え穴は埋めないでそのままにしておく。あとは放任状態で構わない。苗は植え穴の中で成長していくので(成長にあわせて自然と葉鞘部も白くなる)、植え付けから4ヶ月経過したら、引き抜いて収穫をする。

プランター栽培

長ネギをプランターで栽培する場合は、株元を新聞紙を利用して遮光し、軟白化する方法がある。この方法で栽培する場合は、最初にセルトレイなどに種をまいて、苗を草丈15~20cmになるまで育てる。苗ができたら、プランター(幅60cm、容量15L以上)と長さ80cmくらいの支柱3本、帯状(幅10cm程度)に折った新聞紙を用意する。

プランターの中央に苗を株間5~6cmで植え付け、苗が倒れないように株元にかるく土寄せをする。プランターの中央と両端に支柱を立てて、帯状に折った新聞紙で支柱と苗を囲み、さらに新聞紙の上部を洗濯バサミなどでとめて、株元に日が当たらないようにする。苗の成長にあわせて(月1回が目安)、遮光する新聞紙の高さ(幅)を広げていくと、軟白した長ネギができる。追肥は月1回施す。太い長ネギを収穫するときは、途中で株を間引いて、株間を広げると良い。


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