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メロンの育て方・栽培方法です。関東地方を基準にした栽培の手順を紹介します。 |
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栽培難易度 | (難しい) |
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植え付け時期 | 5月 |
収穫時期 | 7月~8月 |
メロンはこんな野菜
ウリ科の野菜。生育適温は22~30℃。多湿に弱い。発芽適温は28~30℃。発芽には最低15℃以上必要。適正土壌pHは6.0~6.8。毎年同じ場所で栽培すると連作障害が発生するので、3~4年あける。1株あたりの収穫量は6果程度。
メロンには果皮にネットのできるネット系メロンと、ネットのできないノーネット系メロンがある(ネットは果実の成長過程で生じた果皮の亀裂が癒合したもの)。一般にネット系メロンはノーネット系メロンより栽培が難しいので、初心者には作りやすいノーネット系の品種がおすすめ。
品種には、露地メロンの代表『プリンスメロン』、糖度17~20度と極めて糖度が高い『キューピット』、ベランダでも手軽に栽培できるミニメロン『ころたん』などがある。
メロンの育て方(1) 土作り
畑は使用する2週間前までに耕し、苦土石灰を100g/m²散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。
1週間前になったら、元肥として、牛糞堆肥5L/m²、化成肥料(8-8-8)100g/m²、熔リン50g/m²を均一に施して、土とよく混ぜ、幅60cm高さ20cm(1条植え)の畝を立てる(全面施肥)。畝立て後、黒マルチを張る。
メロンは窒素肥料が多いと、蔓や葉ばかり成長して、着果しにくくなる、つるボケになりやすいので、肥料の与えすぎには注意する。
メロンの育て方(2) 植え付け
メロンの苗の植え付け時期は5月。
苗を株間75~90cmで植え付ける。
種から栽培する場合は、育苗箱に種子間隔2cm、条間9cmで種をまき、子葉が展開したら、ポットに移植して、本葉4枚になったら定植をする。
直接ポットに種をまく場合は、2粒の種をポットにまき、本葉が出たら1本に間引いて、本葉4枚になったら定植をする。育苗日数は35日程度。気温の低い時期は保温して栽培する。
蔓は通路側に伸ばしていくので、通路幅は2m以上確保しておく。蔓を伸ばす場所がないときは、支柱とネットを利用して、空中に蔓を誘引して着果させる方法もある(空中栽培)。
メロンの育て方(3) 仕立て方
植え付け後、親蔓を5~6節で摘心して、子蔓3本を伸ばす、3本仕立てにする(ほかの子蔓は摘み取る)。
メロンの雌花は孫蔓(子蔓から出るわき芽)の第1節によくつくので、子蔓の8~11節から出る孫蔓の雌花に人工授粉して着果させる。
3本の子蔓はそれぞれ20節前後で摘心し、着果した孫蔓は2葉をつけて摘心する。子蔓から出る着果節位(着果予定節位)までの孫蔓は早めに摘み取り、着果節位以降の孫蔓は1葉をつけて摘心する。
メロンの育て方(4) 敷きわら
蔓が伸びてきたら、ワラやすだれなどを敷いて、降雨時の泥はねから蔓や果実を保護する。
メロンの育て方(5) 人工授粉
メロンは雌雄異花なので、孫蔓に雌花(花のつけ根が膨らんでいる)が開花したら、確実に着果させるために、雌花の柱頭に雄花の花粉をつける人工授粉を行う。
人工授粉は朝の9時頃までに行う。人工授粉したら、授粉日を書いた札を立てておく。
メロンの育て方(6) 摘果
果実が鶏卵大の大きさになったら摘果を行う。子蔓1本に2果、1株あたり6果になるように、形のよい果実を残し、ほかは摘み取る。残す果実は球形のものより、楕円球形のものがよい。
メロンの育て方(7) 追肥
追肥(化成肥料30g/m²)は摘果したときに施す。
メロンの育て方(8) 収穫
メロンの収穫時期は7~8月。
受粉後40~45日、果実の近くの葉が黄変してきた頃に収穫をする。収穫が近づいたら、乾燥気味に育てると果実の糖度が増す。
メロンのプランター栽培
プランターで栽培する場合は、容量20Lのプランターを使用して1株を栽培する。親蔓を摘心して、子蔓2本を伸ばす2本仕立てにして、1株あたり2果を収穫する。