ネギの育て方

長ネギの写真
ネギには長ネギと葉ネギがあります。長ネギは3月~4月、葉ネギは3月~9月に種をまいて栽培します。収穫時期は長ネギが11月~2月、葉ネギは5月~11月です。長ネギは何度も土寄せをして、葉鞘部を白くします。

栽培カレンダー

[長ネギ]
長ネギの栽培カレンダー
[葉ネギ]
葉ネギの栽培カレンダー
種まき(関東) 収穫

基本情報

名称 ネギ
科名 ヒガンバナ科
栽培適地 日当たりの良い場所で育てる。冷涼な気候を好む。乾燥・寒さに強く、多湿に弱い。耐暑性、耐寒性は品種によって異なる。適正な土壌pHは5.7~7.4。
発芽適温 15~25℃。発芽の最低温度は1~4℃、最高は33℃。
生育適温 15~20℃。30℃以上は生育が衰える。
種まき時期 長ネギは3月下旬から4月上旬。葉ネギは3月下旬から9月上旬。
収穫時期 長ネギは11月頃から(最後の土寄せから1ヶ月たった頃)。葉ネギは草丈が30cmになった頃。
連作障害 あり(1~2年)
収穫量の目安

植付場所

[長ネギ]
栽培スペース 幅90cm(1条)の栽培スペースが必要。畝は立てない。
株間 5~6cm
[葉ネギ]
株間 3cm
条間 20cm

石灰散布量・施肥量

苦土石灰散布量 100g/m2
元肥の施し方 全面施肥
元肥 化成肥料(8-8-8)100g/m2、完熟牛ふん堆肥2kg/m2
追肥 化成肥料30g/m2(1回あたり)

おすすめの品種

ホワイトスター 長ネギ。生育旺盛。食味良好。耐湿性が強く、作りやすい。
雷帝下仁田ねぎ 長ネギ。太くて短い。甘味とコクがあり、とろけるような舌ざわり。
浅黄系九条 葉ネギ。分けつ性にすぐれた多収種。耐暑性が強い。周年収穫も可能。
やぐらねぎ 葉ネギ。とう立ちすると頂部に子ネギができる珍しいネギ。

生態・特徴

中央アジア原産の多年草。ネギには長ネギ(根深ネギともいう)と葉ネギがある。長ネギは白い葉鞘部(ようしょうぶ)を利用するネギで、生育中、何度も土寄せを行い、葉鞘部を軟白していく。葉ネギは緑色の葉の部分・葉身部(ようしんぶ)を利用するネギで、長ネギのような土寄せが不要で、短期間で収穫できる。

長ネギは3~4月に種を苗床にまいて育苗し(春まき)、7月頃に苗を定植、11月以降に収穫をする。秋まきもできるが、家庭菜園では、つくりやすい春まきがおすすめ。

葉ネギ栽培には、種を直接、畑にまく直播栽培と苗を畑に移植する移植栽培がある。家庭菜園では手軽に栽培できて、収穫までの期間も短い、直播栽培がおすすめ。

葉ネギの写真

ネギの育て方

土作り・畝立て

畑は種をまく2週間前までに耕し、苦土石灰を適量散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。1週間前になったら、元肥を投入して、土とよく混ぜ、高さ10cmの畝を立てる(全面施肥)。長ネギ栽培では、この畝を苗床にするが、葉ネギ栽培では、収穫までこの畝で育てる。

種まき・育苗

長ネギの種まきは3月下旬から4月上旬頃(春まき)に行う。葉ネギ(直播栽培)の種まきは3月下旬から9月上旬頃に行う。長ネギは条間10cm、葉ネギは条間20cmで種をすじまきにする。覆土は5~10mm。発芽には7~10日程度かかる。発芽後、草丈5cmになったら間引きはじめ、草丈10cmで株間を3cmにする。追肥は月1回施す。

葉ネギの収穫

葉ネギ栽培では、草丈が30cmほどになったら(播種後約60日)、株元を3cmくらい残して刈り取って収穫する。収穫後、追肥を施すと、再び葉が生えてくるので、何度も収穫できる。

苗の掘り上げ

長ネギ栽培では、7月頃、苗が草丈30cm以上、鉛筆ほどの太さに育ったら、苗床から掘り上げて、畑に植え付けをする。

植え付けの準備

畑に幅90cmの栽培スペースを作って、長ネギの苗を植え付ける準備をする。植え付けの2週間前までに、苦土石灰を畑に適量散布し、土とかるく混ぜておく(植え溝が崩れやすくなるので畑は深く耕さない)。長ネギ栽培では追肥主体で育てるため、元肥を施す必要はない。また、畝を立てる必要はない。

植え付け

植え付け当日になったら、栽培スペースの中央に、幅15cm、深さ20cmの植え溝を堀り、植え溝の壁に、長ネギの苗を株間5~6cmで立てて並べる。株元に根が隠れる程度の土をかけ、植え溝の中にワラを7~8cmの厚さで敷きつめる。ネギの根は酸素要求量が大きいため、植え溝にワラを入れて、土の通気性を良くする。ワラが入手出来なければ、かわりに腐葉土・干し草などを使用してもよい。1ヶ月後に最初の土寄せをするまで、植え溝はこの状態のままにしておく(埋め戻さない)。

追肥・土寄せ

長ネギ栽培では、苗の植え付け後から収穫までに、合計3~4回の追肥と土寄せを行う。最初の追肥と土寄せは、植え付けの1ヶ月後に行う。株元に追肥を施し、葉の分岐部分のすぐ下まで、土を寄せる(植え溝を埋め戻す)。同様に、植え付けの2ヶ月後に2回目、3ヶ月後に3回目、4ヶ月後に4回目の追肥と土寄せをする。植え溝が埋まったら、その後は、苗の両側から土を盛っていく。葉の分岐部分が土に埋まってしまうと、生育不良になることがあるので注意する。

長ネギの収穫

長ネギは11月以降、最後の土寄せから1ヶ月ほど経ったら収穫できる。株の側面を掘って、引き抜いて収穫する。春になると、とう立ちするので、それまでに収穫を終わらせる。

コンテナ栽培

長ネギをコンテナ栽培する場合は、株元を新聞紙を利用して遮光し、軟白化するとよい。この方法で栽培する場合は、最初にセルトレイなどに種をまいて、苗を草丈15~20cmになるまで育てる。苗ができたら、幅65cmの標準プランターと長さ80cmくらいの支柱3本、帯状(幅10cm程度)に折った新聞紙を用意する。

プランターの中央に苗を株間5~6cmで植え付け、苗が倒れないように株元にかるく土寄せをする。プランターの中央と両端に支柱を立てて、帯状に折った新聞紙で支柱と苗を囲み、さらに囲んだ新聞紙の上部を洗濯バサミなどでとめて、株元に日が当たらないようにする。苗の成長にあわせて(月1回が目安)、遮光する新聞紙の高さ(幅)を広げていくと、軟白した長ネギができる。追肥は月1回施す。太い長ネギを収穫するときは、途中で株を間引いて、株間を広げる。

葉ネギを幅65cmの標準プランターで栽培する場合は、2条まきにする。

土寄せがいらない長ネギのマルチ栽培

マルチを利用すれば、土寄せをしなくても、長ネギの葉鞘部を軟白することができる。この方法は、マルチを張った畝に穴をあけ、その穴に苗を落とし込んで、植え付ける、というもので、植え付け後の追肥や土寄せ、除草などの作業が無くなり、大きく労力を軽減できるのが特徴。

この栽培をする場合は、苗の植え付け2週間前までに、畑をよく耕し、苦土石灰を適量散布して、土とよく混ぜておく(土壌酸度の調整)。1週間前になったら、元肥(緩効性肥料)を畑に施し、土とよく混ぜ、高さ20cmの畝を立てる。畝を立てたら、黒マルチを張る。元肥に緩効性肥料を使用することで、栽培中、追肥する必要がなくなる。

マルチを張ったら、マルチの上から苗の植え穴を垂直にあける。植え穴の大きさは、直径3cm、深さ30cmで、開ける間隔は、株間・条間15cmとする。

植え付けには、草丈35cmくらいの苗を使用する。植え穴に苗の根が引っかからないよう、あらかじめ根は短く切っておき、植え穴に苗を落とし込んで、植え付ける。植え付け後、植え穴は埋めないでそのままにしておく。あとは放任状態で構わない。苗は植え穴の中で成長していくので(成長にあわせて自然と葉鞘部も白くなる)、植え付けから4ヶ月経過したら、引き抜いて収穫をする。

葉ネギを移植栽培する場合

葉ネギを移植栽培する場合は、長ネギ栽培と同じように苗床をつくり、種をまき、育苗する。播種後40~60日、苗が草丈20~30cmになったら、苗床から掘り上げて、植え付けをする。

苗床から苗を掘り上げたら、畑に高さ10cmの畝を立てて、苗の植え付けをする。畝に条間30cmで植え溝(深さ5cm程度)を掘り、株間10~15cmで苗を1箇所に3~4本まとめて植え付ける。葉が分岐しているところは土に埋めないようにする。追肥は月1回施し、併せて軽く土寄せをする(長ネギのような土寄せは必要ない)。草丈が60cmほどになったら収穫する。

干しネギ苗を植え付ける場合

干しネギ苗(干し苗)は葉ネギの苗を乾燥させたもので、7~8月頃になると、種苗店やホームセンターなどに出回る。苗は乾燥させることで、植え付け後の生育が活発になり、よく分げつし、収量も増える。

この干しネギ苗を使用する場合は、8月頃に植え付けをする。植え付け前に、苗を長さ15cm前後にカットして、枯れた葉を取り除く。苗の植え付け方法は、葉ネギを移植栽培するときと同じ。水やりは植え付けの4~5日後(発根した頃)にする。収穫は10月以降になる。

自分で干し苗を作る場合は、7月下旬頃に苗を掘りあげて、風通しの良い日陰(軒下など)に吊るし、3~4週間ほど乾燥させる。